介護職のストレスの原因と悪循環

介護を仕事にしている人のストレスは非常に強いもので、その原因にはいくつかあげられます。まず、介護職の仕事には利用者の自宅へ直接伺う訪問介護、日中だ施設で利用できるデイサービス、介護付・住宅型・健康型の3つに分かれる有料老人ホームなどがあります。この中でデイサービスを主とする施設は、数時間だけの利用なので比較的受けるストレスは軽いと言われています。しかし、訪問介護については、利用者よりも利用家族からのモラハラや、介護とは関係ない用事を頼まれたりすることによる介護そのものではない側面からのストレスを感じることも多いようです。訪問介護をすることにより、利用者が十分な介護を受けられていない、ということを目の当たりにしてストレスを感じることもあります。介護側が介入するにも限界があるのが現状です。

有料老人ホームはいくつもの分類に分けられます。要介護の度合いにより行うことができるサービスは様々ですが、寝たきりの場合には床ずれ等を防ぐために体勢を変えたりする作業があり、介護する側の腰やひざの負担がかかります。身体的には不自由がなくとも認知症が始まっている場合などは、自分の置かれている状況を認識出来ずに介護者への罵声や暴言を吐く、叩くなどの暴行行為もあります。介護者としても一生懸命介護をしているにも関わらず、このような扱いはストレスそのものです。このような状況において、介護者同士が心に余裕のない状態で一緒に働くと、些細なことが気に入らないといった不満が出てくる事もあります。こういった悪循環によりさらにストレスが溜まってくるのです。